イオリンの何か

詩のような

狭間

電車に揺られながら見つめる窓の外 太陽が海を真っ赤に染め上げていた 君と僕の間に流れる穏やかな時間が 僕をどことなく眠たくさせる 「すごいね」と君がつぶやいて 「すごいね」と僕も返した 恋をするとはどういうことだろうと 恥ずかしげもなく考えていた ハトが屋根で身を寄り添うように 僕らは電車に揺られていた
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