風姿花伝
風姿花伝という本を読む——正確には、聴く。室町時代の能楽師・世阿弥が書き記し、そこから秘伝の書として長年引き継がれた芸論の書なのだけれど、現代語訳版がAudibleにあったから聴いている。印刷技術などなく、電気すらない時代の書物だからこそ、言葉の一つ一つが、粋を集めていて無駄な言葉がない。「知るのと会得するのとは全く違う」だとか、「若い自分はそれだけで花があるが、それに奢らず、本質としての花を会得しなければ、老いても花にならない」みたいな。こういうことは、背景なんて説明するまでもないものだよな。