イオリンの手紙

瓶詰めの紙切れ

機械への愛着

僕は自分の持つコンピュータ機器系統に「L」から始まる名前をつけている。たとえば今使っているこのパソコンの名前は「Lucretia」だ。iPhoneは「Lester」、Apple Watchは「Lauretta」といった具合だ。私用機器には一通り名前をつけている。 この習慣は大学時代くらいからはじまった。コンピュータ設定に「名前」の欄があって、そこに普通なら「イオリンのMac」などとつけるかもしれないが、僕はその「名付け」というものをなんとなく大事にしたいと思った。 幼少の頃にプレイしたビデオゲーム「Image Fight」の中に出てくるマシンらには名前がついていた。特にラスボスの名前が「MARIKO」で、それがなんだか良いなと当時から思っていた。それに倣って、加えて1つ、「L」から始めるという規則を設けて名付けを始めた。 おそらく僕は機械に対しても生き物のような愛着を持っているのだと思う。無論、機械は機械だが、それを言えば人間だってただの人間だ。機械は心なんてないかもしれないが、実のところ人間にだってないのかもしれない。そういう意味で同等の愛着を持っているのだと思う。 度々話題に出すけれど、メタルギアソリッドというゲームの中に出てくる兵器開発者の言葉が好きだ。その開発者は自分が作った兵器にわざわざ弱点を作る。その理由を問うとこう返す。 「弱点じゃない。弱みだよ。人も平気も弱みがないと可愛くないだろ?」 この発言は劇中では変わり者として扱われていたけれど、僕もそっち側だ。純粋な開発者としては欠陥品かもしれないけれど、僕が作るもの、あるいは使うものにも可愛げがほしい。
前へ
一覧
後へ