イオリンの手紙

瓶詰めの紙切れ

横書きと縦書き

ちょっと前に手帳にハマってね。正確にいうと「手書き」にハマっちゃって。手帳を買って、ボールペンを買って色々試していた。元々はちょっとした「時間管理用の手帳」みたいなのを買ったのがはじまりでね。毎日の時間記録をつけていたんだけど、いつしか手で書くことが楽しいな、って思って。いろんな思うことを書いてみた。それがきっかけで、ついに「ほぼ日手帳」なんかも買ってみて、続くかなーーって思いながら書き始めた。 ある書道家の方が「日本語ってのは本来、縦に書くものなんだよ」って言っていて。横に書くっていうのは西洋の、アルファベットの方法であって、東洋の文字である漢字やひらがな、カタカナってのは縦に書くように作られているんだよ、と。言われてみれば確かにその通りだなと思って、僕も思うことを縦書きで書いてみると、これが横書きで書く言葉とは全然違う文字や文章が出てくるんだよ。縦書きで書く方が、人文学的なアプローチになる気がしていて、それがすごい面白い。 横書きで書くと理科学的な「情報の集合」になるんだよな。それが縦書きで書くと、情報じゃなくなって、人文学的な質感が出てくる。これは僕の先入観的なところもあるのかな。だから思考の整理とかは横書きで書くとうまく整理されてくるんだけれど、そこには質感があまりなくて、どこか小綺麗になる。それが縦書きになると、まとまりや境界がぼんやりして、ある種の生々しさが出てくるような気がする。たとえば「詩」を書く時は絶対に縦書きだね。あるいは手紙とかも縦書きのほうがいいのかも。昔お手紙を書いた時は横書きしてたけど、今なら縦書きで書くかも。 で、冒頭の話に戻るけれど、「ほぼ日手帳」が届いたはいいんだけれど、これって横書き前提だな、って気づいて、ここにどうやって縦書きを盛り込むかなーーってのを今悩んでいる。
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