イオリンの手紙

瓶詰めの紙切れ

ビル建築から学ぶもの

オフィスの近くで新しい、10階建て以上のビルがずっと建築中なんだけれどさ。アレを見ると人間ってスゴい仕事してるよなと思う。土台から掘っていって組んでいってさ。そこから鉄骨やら何やらを組んで組んででっかい建物作って。もう何ヶ月も工事してる。コレ、東京にある全部の高いビルとかは同じようなことをやっているわけでしょう?すごいよ。 僕は普段、デジタルな世界を触っている人間だから余計にね。もちろん、デジタルな世界でのモノづくりも大変だけれど、ビル建てるほどじゃないよな。大変さだけが価値を決めるわけじゃないにしても、あのビル建築から学ぶことはたくさんあるよ。例えばお仕事の丁寧さでいえば、デジタルの世界は「すぐ引っ込める」とかがずっと簡単にできるからね。「あ、資材足りないや」とか「原材料値上がりしちゃった」とかでも場当たり的に対処ができちゃうわけでさ。そういう意味では相当恵まれているし、一方でそういう選択肢があるからこそ、ダレた時の意識の統一とかは難しいだろうね。建築現場なんて、現場きたら一目瞭然なんだから。ビル途中まで立っちゃってんだから。 一方で、まぁビル建築に当てはまるかはわからないけれど、工事ってちょいちょい「雨天順延」とかあるでしょ。無理なもんは無理!ってのが物理的に目の前にあるわけで。これは逆にデジタルの世界で「無理なもんは無理!」ってのはあるんだけれど見えづらいわけだ。インフラが死んだ、データセンターが停電した、とかでさえ「データセンターを世界各地に置けばいいじゃないか」とか対策できるっちゃできちゃうわけで。「いや、無理。やりません。」って線引きが難しいよね。建築現場は「いや物理法則ねじ曲げないと無理っす」ってのがあるけど、デジタルでそれはかなり見えづらい。 まぁ別にどっちがどうというハナシではないけれどね。学ぶものはあるよ。
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