無難の上に載せるワンポイント
昔、オシャレが好きな友人が「身に付けているモノのうちの1つ2つくらいだけが良いモノであれば、それでオシャレに見えるんだよ」と言っていた。Tシャツにジーンズだけれど靴だけは良い、とか。逆にTシャツだけが良いモノだとか。ファストファッションでそろえると無難すぎたり安っぽくなっったりしちゃうけれど、そこに1つ2つ、良いものがあると、ファストファッションのアイテムも良いものに見えるんだ、と。
最近、生成AIを使っていても同じことを思う。ChatGPTやらClaudeやらはすごく便利で良いものだ。僕も仕事でよく使う。でも、ただソレだけで完結させようとすると、いかにも「生成AIっぽさ」が出てしまう。それは安易さであり、無難さである。もちろん、安易で無難なアイデアが良いときもある。でも、やっぱ1つや2つは光らせたいよね。そうでないと、「その仕事は君じゃなくてもええよな」ってなっちゃうし、突き抜けたものは出てこないように思う。
僕はたまに音楽生成AI、SUNO を使って遊ぶ。SUNOは歌詞から何から全部創ってくれるんだけれど、僕は歌詞とタイトルは自分で書いたモノを使う。そうでないと、僕である意味がない。オシャレでいうワンポイントをそこにつける。そうすると、生成AIが出す無難さが途端に色づいてくるのさ。少なくとも僕にとっては、ものすごく思い入れのある作品になる。
音声学の研究家さんが、「目立たせたい部分がある場合は、それ以外は平坦に表現しないといけない」と言っていた。そういうことにも近いのかもね。