神は細部に"も"宿る
「神は細部に宿る」という言葉がある。これはまさしくその通りなんだけれど、この言葉は「細部までこだわることが大事だよ」というハナシじゃない、と僕は思う。順番が逆で、「神は細部にこだわる」というハナシ。
例えば、僕はなるだけ誤字をしないように心がける。本意が伝わる範囲ならまだしも、「ここで誤字をすると意味がブレる」という部分においては、特に誤字をしない。投書する前にちゃんとチェックする。
ただ、こういった細部と同じように大枠・・・つまり言葉選びとか章の構成にもこだわっている。最初っから全部こだわっているので、結果的に細部にもそのこだわりが出てくる、という順番だ。
つまるところ「細部にこだわれない人間が、大枠で良いものなんて創れないよ」というハナシなんだけれど、「神は細部に宿る」という言葉の魔力が強すぎて、順番が逆になっちゃってて、挙げ句には「いやいや、細部にこだわりすぎても仕方ないよ」みたいな議論まで起きてしまう始末。そーいうハナシじゃあ、ないんだな。
あと、「細部に固執しない」ってのも、しっかりしたこだわりの末に選んだ妥協なのか、それとも単に雑にしちゃっただけなのか、その2通りあるわいね。そういうのも含めてこだわり抜いていれば、「妥協」にさえ神は宿っているよ。