グルグルと廻るその一瞬が今
最近は幕末モノのゲームをしているから、歴史に思いを馳せることが多い。幕末と言えば、やれ徳川幕府だ黒船だ新選組だの時代でさ。そう考えると今からは遠い過去のように思うけれど、年数で見たらたった160年くらい前でしかないんだよなあ。たった160年前には、腰に刀差してたし、江戸にコンクリートなんてなかった。日本のNo.2が暗殺されちゃうような国。
いやまぁ、160年っていうのは言葉にしちゃうと少ないけれど、実際は途方もないんだけれどね。僕は未だに「生まれてきて36年しか経ってないんだ」ってのにびっくりするもの。こんなに長い間生きてきて、まだ36年、ってさ。そりゃあ時代も巡り巡るかもしれないね。
なんにせよ、今この時代も永遠のモノじゃなくて、ほんの隙間なんだよなあ。実際に生きていると、こんな時代がが永遠に続くように思っちゃうし、僕らの技術は極まったように思っちゃう。でもそれはきっと、色んな時代で思われたことだよ。「色々たいへんだけど、でもこんな感じなんだろう」って。平安時代の藤原頼通も、江戸時代の徳川吉宗も、きっと感じていたんだろう。
そういうある種の「万能感」とか「満腹感」みたいなのが、今の時代にもある。世界という枠組みで見るとアレだけど、日本に今のところ戦乱はないし、「黒船」よりは全然マシだよね。でも、きっとこの万能感、満腹感も幻想なんだろうな。それは、きっと「結局、卵かけご飯っておいしいね」みたいなところに行き着く、螺旋だからだよね。満腹が飽和になり、質素に還る。グルグル回るんだろう。グルグルと。