イオリンの手紙

瓶詰めの紙切れ

和田アキ子さん、全盛です

和田アキ子さんのALL TIME BESTが出ました。いやぁーー。すごい。なんだろうなあ。やっぱり歴史やストーリーといったものかなあ。もちろん歌唱も素晴らしいのだけれどさ。それと「和田アキ子さん」というコンテキストがグルグルと廻って、その回転から生まれる熱がある。 これはでもさ、そういうコンテキストを感じ取ることができない方々の中には決して生まれないんだよなあ。良い悪いじゃなくて、例えば3歳児とかは物理的に知らないんだから、こんな回転熱を感じることは原理的に不可能でしょう。そういう意味では、この回転熱は、僕が僕の身体の中で勝手に生まれる、カンチガイなんだよねえ。でも、それでこんなにも泣けてくるんだから、カンチガイだっていいでしょう。 思えば僕はそのコンテキストを感じるのが好きなんだと思う。カンチガイが好きなんだな。そして、その圧倒的なコンテキストの前に、圧倒され、畏れる。畏怖、畏敬の念を禁じ得ない。その瞬間は、震える。 こういうとバチ当たりだけど、和田アキ子さんなんて、執筆時現在で75歳だよ。それでなお、ベストアルバムに新録した曲も盛り込んでさ。すごいよ。きっとそこには様々な葛藤や懊悩、あるいは決意もあるでしょう。そもそも、今、このアルバムが出せる事自体がありがたいよ。それらが、グルグルと回転熱を生み出している。コンテキストを含めて考えれば、間違いなく「今が全盛」だよねえ。 あと普通にアルバムの懐が深い。R&B、あるいは歌謡曲のイメージが強い和田アキ子さんだけれど、バラードからダンスミュージックまで。お酒を呑みながら聴くのにもよければ、普通に散歩中、あるいは作業中のBGMとしても良い。いやあ、いいよ!
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