知らない人と食べた
ちょうどコロナ禍が極まっていてみんなが外出を本当にできなくなっていた頃。小木奈歩さんと御徒町凧さんが当時流行っていたClubhouseというアプリの中で「知らない人と喋る」という企画をやっていた。Clubhouseという音声通話Roomの中で挙手した人を通話に入れて会話し、それを幾らかの人が聴く、という空間。
まぁ当時は色んな方々がそのアプリを通して通話空間のようなモノを広げていたのだけれど、僕が一番印象に残っているのはこの「知らない人と喋る」だった。奈歩さんと凧さんが、入ってきた知らない人と居酒屋で喋っているような感じでずっと話していて、それがなんとも聴き心地の良い温度感で、当時寝る前のラジオ代わりに聴いていた。
それから月日は流れ、ふと偶然Instagramを見ていたら、奈歩さんが同企画を「知らない人と食べる」というフィジカルな催しとして開催する、というハナシが偶然飛び込んできた。僕はこういう企画において挙手するほどの度胸は持ち合わせていないものの、「まぁ当たるも八卦、当たらぬも八卦だな」といった軽い気持ちで応募してみたら、当たった。
と、いうことで先ほどまでその「知らない人と喋る」に参加してきた。このハナシをするとつい前置きが長くなってしまう。その場には知らない人たちが集まって、喋った。僕は普段、知らない人とは全く喋らない、喋ろうとすら思わないのだけれど、その空間には楽しいものがあった。
一つは、「知らない人がゆえに訊けること・話せること」という領域があって、それこそが「喋る」という点において味がする場所なんだろうなあ、と。つまりはたとえば同僚であったり何だったりといった「知りあい」が相手だと、踏み込みすぎるような質問というのは遠慮してしまうかもしれないけれど、知らない相手のほうが、極端なハナシ「その彼女さんと結婚するつもりないの?」とかを訊けてしまう、と。
あとはホストのお二人がご自身を「聞き上手」と言っていたのだけれど、聞きながら味のする深さまでグーッと潜っていくのがすごい上手いように思えた。この会についてはもう少し噛んでからまた文章にしよう。とにかく楽しくて新鮮な経験だった。