イオリンの手紙

瓶詰めの紙切れ

若輩なれど一人前

少し前にテレビで「偉人たちも存外失敗している」みたいなことを取り上げる番組があった。たとえばマルクスは結構「ヒモ」みたいな生活をしていた、みたいな話だ。 ただ一方で、彼はすでに20代の頃から「ユダヤ人問題に寄せて」といった論文を発表している。中身はなんとも彼の主義を匂わせるような文章があり、まあ20代の頃からなんとも示唆に富んだ思考体系を持っていたわけだ。「共産党宣言」も30歳くらいで書いている。 翻って現代において20代後半や30代というものは「まだまだひよっ子」くらいの扱いを受ける。30代後半や40代あたりになってようやく一人前です、それまでは半人前であり指導、教育が必要である、といった感覚があるように思う。僕自身、うっかりそういう扱いをしそうになる。 まあ歴史に名を残すような思想家を題材にあげるのは偏りが過ぎると思うが、25歳あたりから、ある場面において「一人前である」というのを目指してもいいんじゃないかなと思う。もちろん人生はどこからでもやり直せるべきだと思うが、一方で、いつまでも半人前であるという扱いは避けたほうがいいように思う。 奈良時代以降、明治維新までの日本は15歳で元服を済ます。名前さえ変えてしまう。もちろん若輩ではあれど「一人前」ではあるわけだ。そうだな、若輩扱いと半人前扱いはちょっと違うよな。
前へ
一覧
後へ