東京という異邦
僕が東京を離れて長野に住んでから4年が経とうとしている。先ほど雑記を見て確認したから本当だ。4年といえば中々の時間である。多分、学生を終えて社会に出てから一番長く、一所(ひとところ)に滞在している。墨田区に2年。そのあと鎌倉に行ったが、そこも数年で湘南エリアを転々とし、そのあと渋谷区に2年。西東京市に2年か。
長野に来てからも度々、東京を訪れている。仕事と遊びと半々くらいだが、平均でならすと毎月1回くらいはきている。
さてもいつからか、東京に来るたびに、東京を異世界だと感じるようになった。東京の街を歩くたびに、なんとも異様な場所だなと、ふわふわするような異世界感を感じるようになった。
もちろん、長野とは全く違う場所なのだが、なんともそれだけに限らない気がしている。こう、新しいオープンワールドゲームを体験しているような感覚だ。あるいは映画とかで新しい街並みを眺めるシーンとかだろうか。「なんともこんな世界があるのか」という感覚だ。
加えて、この世界に僕は4年前までいたのか、ということも思う。それは今思い返すときっと、海外留学のようなものだったのだろう。海外留学をすると心身が崩れることがあるというが、まあ僕にとって東京とは異邦なのだ。
とはいえ、東京が不思議なのは、実は「留学者」によって形成されている首都であるということかもしれない。出身どこなんですか、と聞けば「東京生まれっす」って人は少ない。もちろん、いるんだけどね。
この街を形成する東京というもの自体が、まるで空飛ぶ街、半透明な街という、空想上の産物のように思う。だからこその異邦感かもしれない。