虚な業
暴論になるだろうなあと思いながら書き始めるが、多分、現代におけるおおよそのお仕事が虚業なんじゃないのかな、という気がしている。これはITとかに限らず、ね。虚業とは実業の対義語だが、簡単に言えば「生産しない仕事」だ。ここでは実体に限らず、何かしがの価値を生産しない仕事、というふうに使う。
さて。今朝、ふとSNSで「飲食業でカフェは御法度」という話を見た。その理由は、カフェ利用者は「1杯飲んですぐ帰る」とかをするからだそうだ。お酒などを提供すれば1人で何杯も飲んでくれるし食事もおつまみと称して矢継ぎ早にたのんでくれるが、カフェという媒体ではそうならないのだと。
まあこの是非は置いておくとしても、まあなんとも、「稼ぎ」に特化した考え方だなあと思った。もちろんそれが悪いとは言わない。生きていくためには稼がなきゃいけない。でも、実際そこには「コーヒー一杯たのんでゆっくりしたい」という需要、欲求があるわけだ。そこに対し「アルコールのが儲かるんで」ってのが正解でありカフェは不正解、となるのはどうだかね、と思う。それは「稼ぎになる」ということが主体になってしまい、商いの肝となる「価値を提供する」のほうがおろそかになっているんじゃあ、ないかね。そういう意味で「虚業」だと仮説する。
まあ仕方ない話だと思うんだけどね。僕らは食っていかなきゃいけないし、なんだったらご家庭をお持ちの皆様は家族を食わせていかなきゃいけない。だから「稼ぎが大事」となるのもわかる。ただ、そこ一辺倒になってしまうと文字通り、お仕事をしている時間が虚(うつろ)になるんじゃあないかね。